スキンケア、どこにお金かけるべき?論争に終止符を(1)

これは持論です。
ななな 2026.05.21
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毛穴の見えない絹のような肌。きっと、課金しているからこそ得られるものなのだろう——少なくとも数年前の私は、かなり本気でそう思っていた。

高い化粧水、高い美容液、高いクリーム。美容は、お金をかけた人から順番に綺麗になっていくゲームのように見えたし、SNSにはそんな「正解」が溢れている。

でも現実は案外そう単純ではない。高いもので一式揃えても肌が荒れている人はいるし、逆に驚くほどシンプルなケアで安定している人もいる。スキンケアにかける費用と肌状態は、思っているほど綺麗に比例しない。

ただ一方で、全てにお金をかけることが“間違い”という話でもない。スキンケアには、単なる機能性を超えて、心まで満たしてくれるような嗜好的な満足感も確かに存在しているからだ。限りない富があるなら、全部デパコスで揃えるのも別に悪くない。それは価値観の問題でもある。

だから今回ここで書きたいのは、「何が絶対正解か」ではなく、スキンケアに全財産はかけられないけれど、なるべく効率よく回したい人に向けた、私なりの課金優先順位についてだ。

スキンケアに本気を出して5年以上。プチプラからデパコスまで散々課金してきた今、ようやく「全部にお金をかければいいわけではない」という当たり前の現実に辿り着いた。

そして、自分でもなかなか言語化できなかったこの題に、そろそろ挑む時が来たようだ。

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洗顔

個人的に、スキンケアの中で最も「値段と効果が比例しにくい」と感じているのが洗顔だ。

もちろん洗顔は重要である。洗浄力が強すぎれば乾燥やバリア機能低下に繋がるし、逆に優しすぎれば皮脂や汚れが残り、毛穴詰まりやニキビの原因にもなる。 だから洗顔で最も重要なのは、結局「洗浄力」だと思っている。

脂性肌なら、余分な皮脂や汚れをしっかりオフできるもの。乾燥肌や敏感肌なら、アミノ酸系やミルク系など必要以上に脱脂しない低刺激設計。つまり洗顔は、「高いかどうか」より、 「自分の肌に対して適切な洗浄力か」の方が遥かに重要なのだ。

そして面白いことに、洗浄力を左右する洗浄成分そのものに高価格帯と低価格帯はそこまで存在しない。 もちろん処方全体の作り込みや使用感には差が出る。ただ、実際に洗浄を担う界面活性剤そのものは、ドラッグストア価格帯にも優秀なものが普通に存在している。

だから個人的には、「高級洗顔だから肌が劇的に綺麗になる」という経験は正直かなり少なかった。 実際、洗顔は2,000円前後まで出せばかなり優秀なものが多い。限られた予算の中で効率よくスキンケアを回したいなら、個人的には洗顔に一万円近くを払う優先度はそこまで高くないと思っている。

ただ、ここで少し難しいのがデパコス洗顔の存在だ。 デパコス洗顔がなぜこの価格帯になるのかというと、単にオフするだけではなく、「洗顔中も肌状態を引き上げる」ことをかなり真面目に考えているからだと思う。

保湿成分や美容エキスを贅沢に配合し、洗い流す前提でありながら、なるべく肌にうるおいやなめらかさを残そうとする。特に近年のジェル洗顔などは、洗浄というより短時間のスキンケアパックに近いような、リッチなテクスチャー設計になっているものも多い。 つまりデパコス洗顔は、「汚れを落とす」だけではなく、 “洗う以上” を求める人のためのカテゴリでもある。

だから、そこに心地よさや満足感を見出すなら、課金する意味は十分あると思う。 ただ一方で、全てのデパコス洗顔がそうとも限らない。中には、機能性というより単純にブランド料込みで割高に感じるものも存在する。

昔の私は、「洗浄力が高い洗顔こそ正義」だと思い込みすぎていた。毛穴のざらつきや皮脂をすっきりオフできる爽快感を求めるあまり、肌のバリア機能まで一緒に削ぎ落としてしまっていることに、当時の私は全く気づいていなかった。

だから最近は、「しっかり落とせるかどうか」だけではなく、 「必要な潤いを死守できているか」をかなり重視するようになった。乾燥しやすく敏感傾向にある自身の肌にとっては、たとえ少々落としきれない汚れがあったとしても、肌本来のバリアを守るアプローチの方が遥かに合っていたのだ。

結局のところ洗顔は、高ければ高いほど良いというより、 「自分の肌タイプに対して、過不足のない適切な洗浄力と快適さがあるか」 で価値が決まるカテゴリなのだと思っている。

クレンジング

洗顔選びの基準が「自分の肌に合った洗浄力」であるならば、クレンジングも本質は全く同じだ。ただ、クレンジングには洗顔と決定的に違う難しさがある。

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