買う前にチェック!2025新作UV、本当に選ぶべきはどれ?:デパコス編

“SPF値が高ければ安心”は、もう古い。
崩れにくさ、うるおい持続、トーンアップ、そして使い心地。年々進化するUVコスメの中で、“本当に肌が喜ぶ一本”を見極めるのは意外と難しい。
中でも価格帯が一気に跳ね上がるデパコスのUVは、“焼けにくさ”に対する本気度が段違い。紫外線だけでなく、ロングUVA・近赤外線・大気汚染といった“見えない刺激”にまで対応する処方設計は、まさにハイエンドのプライドを感じるところ。
2025年の春夏を迎える前に、今こそ見直したいのは「肌に合う一本」を選べているかどうか。 先週のプチプラ編に引き続き、この記事では、デパコスブランド/デパコス価格に値する新作UVを徹底比較。数値やトレンドだけでなく、使用感・肌質との相性・機能バランスまで掘り下げて、本当に選ぶべき1本を考える。
買わなくていいもの。やらなくていいものでは、おすすめ!ばかりで溢れかえる美容情報の中で日々、取捨選択に手を焼く私たちが自分のお肌に本当に必要もの・不必要なものを棲み分け最終的に自分のお肌に合った化粧品に辿り着けるよう、自身の経験と成分知識を元に、逆に買わなくていいもの。やらなくていいこと・に焦点を当てた記事をお届けしています。
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6位

ETVOS

ミネラルコスメのパイオニア、ETVOSから――肌本来の美しさを引き出すスキンケア発想のUVケアが登場。肌のバリア機能に着目し、セラミドなどの保湿成分を惜しみなく配合することで、“守る”と“育てる”を同時に叶える。
実のところ、ノンケミカル系=白色粉体成分の酸化チタン頼り、という構造上、「白浮きしやすい」「きしむ」といった印象が拭えず、今回もそこは多少覚悟していた。実際、非ノンケミカルに比べ塗りはじめにほんのり白さが出るのは否めない。だがその一方で、乾燥しがちな日や、スキンケアを重ねたくない朝でもこれ一本で土台が整う、タイパの良さと低刺激性に価値がある。詳しい使用感は後述するが、単にナチュラルだから、低刺激だから、という理由だけでなく、日中の肌コンディションを快適にキープしたい人にこそ選んでほしい一本である。基本的なスペックは以下の通り。
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美白有効成分配合・医薬部外品
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30gー¥3,960
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SPF35 PA+++
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無香料
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エタノールフリー
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酸化亜鉛フリー
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紫外線吸収剤フリー
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石けんオフOK(単品使用の場合)
UVカット成分の特徴

本製品は酸化チタンをメインとした、紫外線を肌表面で反射・散乱するノンケミカルタイプのUVカット設計となっている。紫外線吸収剤を使用していないため、敏感肌をはじめとした肌へのやさしさを重視する人に適した処方。
SPF35・PA+++という数値は、日常的な紫外線対策としては十分なレベル。ただし、紫外線防御の精度という点では、過去記事にも取り上げたように、UVAやUVBなどの幅広い波長に対応した吸収剤を組み合わせた処方と比べるとやや控えめで、ロングUVAにも非対応。ロングUVAとは、肌の奥深くにまで届く長波長の紫外線のことで、シワやたるみといった光老化の原因のひとつとされている。この波長までしっかり防ぐ処方ではないため、炎天下でのレジャーや長時間の屋外活動に単独で使うにはやや心もとない印象もある。
とはいえ、この製品の本領が発揮されるのは紫外線防御力の強さそのものではない。そのあたりについては、このあと詳しく触れていきたい。
美容成分・スキンケア効果の特徴

美白有効成分としてトラネキサム酸を、肌荒れ有効成分にグリチルレチン酸ステアリルをそれぞれ配合。前者はメラニンの生成を抑えてシミやそばかすを予防する美白成分、後者は肌荒れを防ぐ抗炎症成分として、どちらも肌悩みにアプローチしながら穏やかに働く成分設計となっている。
さらに特筆すべきは、スキンケア成分の充実度。保湿・整肌・バリアサポートなど、肌をいたわる成分が惜しみなく配合されており、その数・種類ともに、一般的なUVケア製品と比べてもかなり豊富なラインナップとなっている。
植物由来のエキスや保湿成分、セラミド類似成分に加え、ナイアシンアミドや油溶性甘草エキスなど、肌を健やかに整えるサポート成分がバランスよく組み合わされており、「塗るたびにスキンケアしている」ような感覚すらある。単なる紫外線対策にとどまらず、日中も肌をケアしたいという人には、特に響く処方設計であると言える。
総評&6位に選んだ理由

薬用UVホワイトニングクリアセラムは、単なるUV防御にとどまらない多機能性を持ち合わせた、スキンケア発想のUV美容液。トラネキサム酸による美白ケア、グリチルレチン酸ステアリルによる肌荒れ防止、さらに保湿・日焼け止め・化粧下地まで1本でまかなえる点が特徴だ。
ただ、炎天下のレンジャーでの使用や焼けにくさを重視する人にとってはアンマッチ。 逆に、お籠り日やメイクを最小限に抑えたい日の“時短ケア”アイテムとしての実用性は高く、忙しい朝や肌を休めたい日には頼れる存在。敏感肌への配慮はもちろん、保湿成分のラインナップも豊富で、スキンケア効果の観点から言えば今期紹介したUVの中でもダントツ一位。
一方で、酸化チタンを主成分としたノンケミカル処方ゆえに、他のUVアイテムに比べると塗布量によってはやや白くなりやすい一面も。それでも、これらの使いやすさ・やさしさ・機能性のバランスが総合的に評価され、今回のランキングでは第6位に選出された。
こんな人におすすめ
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日中も美白ケアを継続したい人
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敏感肌で、肌に優しい日焼け止めを探している人
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化粧水のあとすぐに使えて、時短ケアを重視したい人
ガッツリ紫外線対策を!というよりも肌を労わりたい休日や、ちょっと出かける程度の日に出番が多い一本。「守る」だけでなく「整える」も叶えたい、そんなスキンケアとUV対策を両立したい人にこそ、手に取ってほしい一本。