ニールズヤードのビューティバームは買い?選ばなくてもいい人の見分け方

具体的な化粧品についての疑問やスキンケアのお悩みなどスレッドにてテーマ募集しています。今回はサポートメンバーさまから頂いた質問の中からピックアップし徹底深掘りしてお届けする回です。
ななな 2024.10.30
サポートメンバー限定

近年SNSで度々話題に上がり、在庫切れを繰り返しているニールズヤードのビューティバーム。これを使ってから肌が変わった、これが無いと無理!というような高評価ぶりで、個人的にも気になっていたが、単なる油を固めたものに九千円はやや高すぎると購入を渋っていたという事実。

ニールズヤードのワイルドローズビューティバームを購入しようか検討中です。冬に向けて乾燥肌、ニキビもできやすい肌に向いているのか教えて頂きたいです。
紅茶さんからのご質問

今回は、先日スレッド機能から頂いた読者様のリクエストを元に、実際のニールズヤードのワイルドローズビューティバームの使用感や成分解析、得られる効果について解説。逆に肌に合わない人のポイントやオイルフリーを選ぶべき利点などを含めた内容をお届けします。

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買わなくていいもの。やらなくていいものでは、おすすめ!ばかりで溢れかえる美容情報の中で日々、取捨選択に手を焼く私たちが自分のお肌に本当に必要もの・不必要なものを棲み分け最終的に自分のお肌に合った化粧品に辿り着けるよう、自身の経験と成分知識を元に、逆に買わなくていいもの。やらなくていいこと・に焦点を当てた記事をお届けしています。

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ニールズヤードのワイルドローズビューティバーム、効果とスペック

カニナバラ果実油*、ホホバ種子油*、ミツロウ*、シア脂*、アサ種子油*、ルリジサ種子油*、ニオイテンジクアオイ花油*、ボスウェリアサクラ樹脂油*、ローズマリー葉油*、パルミチン酸アスコルビル、パルマローザ油*、パチョリ葉油*(*オーガニック成分)
ニールズヤード レメディーズ

成分のラインナップは脂肪酸とグリセリンが結びついた「トリグリセリド」を主成分とする油脂系の下記のオイルと、

  • カニナバラ果実油(ローズヒップオイル)

  • アサ種子油(ヘンプシードオイル)

  • ルリジサ種子油(ボリジオイル)

  • シア脂(シアバター)

脂肪酸と高級アルコールが結合した「ワックスエステル」を主成分とするロウと呼ばれる種類の以下オイルで構成されている。

  • ホホバ種子油(ホホバオイルは「液体ロウ」)

  • ミツロウ(ビーズワックス)

(1)皮脂の構成

(1)皮脂の構成

上の図を見て分かるように、油脂は、私たちの皮脂の主成分と同じトリグリセリドを含むことで皮脂と極めて似た構造をしている。皮脂に似ているからこそ肌馴染みに優れ、保湿効果が高い。それだけでなく肌を柔らかくする柔軟効果や肌の水分が蒸発するのを防ぎ、肌のバリア機能をサポート。皮膚表面で保湿膜を作り、外部の刺激から肌を守る役割も果たしている。

自身が日頃から油脂ベースのクレンジングオイルを推している理由がまさにこれ。硬くゴワゴワとした肌を柔らかく保ち、毛穴詰まりの排出を助けるという狙いで乾燥×毛穴詰まり肌に対しては特に油脂ベースのクレンジングオイルを推している。

トリグリセリドは、肌の上で皮膚常在菌によって分解され、遊離脂肪酸と保湿成分であるグリセリンに変化する。この分解によって、肌は弱酸性を保ち、保湿状態を維持しやすくなるという利点も存在。

一方、ホホバ種子油・ミツロウを指すワックスエステルという種のオイルは、一般的な油脂(トリグリセリド)とは異なる構造で、酸化しにくく、安定性が高いのが特徴。油脂程では無いがワックスエステルにも一部皮脂と似た構造を持つ為、油脂と同じく柔軟効果や肌の水分が蒸発を防ぐ役割を担う。油脂と比べると同じオイルでも非常に軽い使い心地を持ち、ベタつきにくい。

その他の、配合成分であるニオイテンジクアオイ花油、ボスウェリアサクラ樹脂油、ローズマリー葉油、パルマローザ油、パチョリ葉油は精油成分であり香りづけが主となる成分。

ニールズヤードのワイルドローズビューティバームの効果と使い方

主となる効果は、後にも先にも「保湿」である。単に保湿と言っても99%がオイルで構成されている為、潤いを与える・水分量を高めるというよりも、「水分蒸発を防ぐ」役割が殆どを占める。

また、オイルの中でも皮脂と似た構造を持つ油脂が多くを占める為、皮膚を柔らかく保湿するという柔軟効果に特に優れる。特に肌が乾燥し、ゴワゴワと硬くなってしまっている肌質に対して非常に相性が良い。イメージとしては、足りない皮脂をニールズヤードのワイルドローズビューティバームにて補うという発想。

個人的な感想としては、すぐに液体状に変化し質感がとにかく軽い。肌馴染みの良くさらっとしていて思ったよりもベタつきが少ない。メイク前に乾燥しやすい部分に塗り込んでおくと、日中のカサツキも気にならずなかなか使い勝手が良かった。これメインで保湿というよりも補助的な役割が大きい。ただ、化粧水の後にこれだけでは保湿感は物足りなかった。いつものスキンケアの後にプラスする、クリームの代わりに使用するという感じ。

使い方としては、スキンケアの一番最後に水分蒸発を防ぐ目的での「蓋」としての役割がメイン。もまた、洗顔後すぐに使用することで、次に使うアイテムの「導入」としても効果を発揮。

使用時のポイント

  • ビタミンC配合アイテムとの併用:ビタミンCアイテムを使用する場合は、ビタミンCを先に使い、その後にバームを塗ることを推奨する。油分であるバームを先に塗ってしまうと、水溶性のビタミンC成分が油分の膜により肌に浸透しにくくなってしまう可能性がある。

  • インナードライや乾燥肌の場合:肌の潤いが不足している場合は、まず化粧水や乳液でしっかりと水分を補給してからバームを使用。バームは水分を肌に閉じ込める役割がメインで、肌の内側の潤いが不足している状態で使ってもインナードライの改善にはつながらない。

ニールズヤードのビューティバームが合わない肌質を考察

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