石鹸で落ちなかった石鹸落ち下地特集

石鹸で落ちる下地=肌に優しい、敏感肌におすすめ!というのはやや端的。市場には石鹸で落ちると記載されているのにもかかわらず全く落ちないものも存在するという事実を今回はお届けしたい。
その原因は落ちるという基準がそもそも曖昧であるということ。石鹸=洗顔料と思ってしまう消費者がいること。そもそもどんな種類の石鹸を使いどのような洗い方で落とせるのか、細かい部分が明記されていないことによって巷に存在する石鹸ならば何でも落ちると信じ込むが実は落ちておらず、毛穴を詰まらせている消費者が膨大に存在する可能性も無きにしも非ずということ。
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石鹸で落ちる下地の特徴
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石鹸で落ちない下地の特徴
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酸化亜鉛は石鹸で落ちる?
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石鹸で落ちなかった石鹸で落ちるはずの下地特集
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原因:そもそも石鹸落ちの定義が曖昧
今回は以上の流れで石鹸で落ちなかった石鹸で落ちるはずの下地についてピックアップし、落ちなかった理由を成分を交えながら紐解き、ベストな洗顔方法へと導く回としたい。
買わなくていいもの。やらなくていいものでは、おすすめ!ばかりで溢れかえる美容情報の中で日々、取捨選択に手を焼く私たちが自分のお肌に本当に必要もの・不必要なものを棲み分け最終的に自分のお肌に合った化粧品に辿り着けるよう、自身の経験と成分知識を元に、逆に買わなくていいもの。やらなくていいこと・に焦点を当てた記事をお届けしています。
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石鹸で落ちる下地の特徴

石鹸で落ちる下地の特徴は実にシンプル!油性成分やシリコンが少なく、基本的には水で流れやすい成分を主体としているもの。
化粧品に記載されている成分表示は、基本的に配合量の多いものから記載されており、これを踏まえ冒頭部分にミネラルオイルやジメチコンといった油性成分の記載が無く、水やBG・エタノール・DPGといった水溶性成分が冒頭に記載されているもの。なお、油分フリーまたは低油分の下地はより石鹸で落としやすい傾向にある。
石鹸で落ちないコスメの特徴

基本的には、ジメチコンやシクロペンタシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸などのシリコーンオイルがベースに構成されているものは比較的石鹸で落ちにくいものが多い。シリコーンオイルは、高い疎水性、高い密着性、化学的安定性を特徴とし、肌にのせるとつるっとした皮膜を形成し汗や水を弾き化粧の持ちを持続させる効果が期待できる。
高い密着性を持つポリマーが配合されている
メタクリル酸メチルクロスポリマーを始めとした、ポリマー系は皮脂を吸着しさらさらに保つ効果に優れ撥水性・皮膜性に優れる成分。疎水性を持ち、水を弾く性質がある為、石鹸や水溶性の洗顔料では、これらのポリマーが水と混ざらず、洗浄成分が浸透しにくいため、石鹸のみでの除去は比較的困難とされる。
フッ素樹脂成分が含まれている
フッ素樹脂成分はシリコーンオイルが特徴とする撥水性の他に撥油性といった皮脂などの油性成分に対しても高い耐久性を示す成分。これによって水溶性成分である石鹸はおろか、油脂系クレンジングやミルクタイプのクレンジングなど比較的洗浄力のマイルドなクレンジングでさえも落ちにくい場合がある。
以下はフッ素樹脂成分の成分名の一部。
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パーフルオロアルキル(C4-14)エトキシジメチコン
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トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸
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パーフルオロオクチルトリエトキシラン など
なぜ石鹸で落ちない・落ちにくいのか?
石鹸は界面活性剤としての働きを持ち、水に溶けることでミセルを形成し、油分や汚れを包み込んで除去するメカニズムが備わっている。このため、石鹸は通常の水溶性汚れや軽度の油性汚れに対して効果的。であるが、シリコンベースやフッ素樹脂成分などの高い疎水性や撥油性、化学的安定性を持つ成分に対しては、石鹸だけの洗浄力では完全に除去しきれない。つまり石鹸の洗浄力が強力な撥水性を持つ油分に負ける。